1日目
入学式から10日経ち、高校1年生のオリエンテーションが始まりました。まだお互いに探り合っている状態の各ホームルーム、この2日間でぐっと距離を縮めて、充実した高校生活の足掛かりを作れるといいですね。
午前9時に京都駅をバスで出発しました。まずは校祖・新島襄や妻・新島八重が眠る若王子山頂へ。麗らかな春の陽射しの中、生徒たちは「しんどーい!」とぼやきながらも、元気よく約20分の登山をしました。
山頂では墓前礼拝を執り行い、校長先生から入学式に引き続いて「付和雷同するべからず。多少尖っていてもよいから、倜儻不羈(てきとうふき)であれ。」という旨の奨励がありました。
その後、琵琶湖でのドラゴンボート体験と琵琶湖博物館見学に行きました。各クラスが男女混合で2チーム作り、オールを手に手にボートに乗り込んで、船首に陣取る太鼓係が叩き出す「ドーン!ドーン!」という音に従って一生懸命漕ぎました。みんなで力いっぱい「いっち、に!いっち、に!」「ワン、ツー!ワン、ツー!」、チームによっては“太鼓係の名前”や“担任の先生の名前”を叫びながらボートを進めて、クラスの仲間と“初めての一体感”を感じることができたのではないでしょうか。
残念ながら、毎年訪れている琵琶湖博物館が今年は大規模なリニューアル工事中で一部の展示しか見られませんでした。それでも後ろ髪を引かれるようにして集合時間ぎりぎりまで見学している生徒が複数いたのが印象的でした。美しい琵琶湖を背にしてクラス写真を撮るはずが、思い切り“逆光”で、平凡な背景の写真になってしまったのも思い出のひとコマですね。博物館内を回っている様子、お弁当を広げて他愛もない会話に花を咲かせている様子を見る限り、同志社香里中学校から進学した生徒も、他の中学校から入学して来た生徒も、上手に混ざり合って新しい人間関係を築くための前向きな努力をしているように思います。
宿舎の休暇村近江八幡に着いてからはしばらく自由に過ごし、お待ちかねの夕食は『すき焼き』!「同じ釜の飯を食った仲」という言葉もありますが、みんなで鍋をつついて、「同じおひつ」の飯をいただき、さらに仲が深まりました。
夕食の後は、約1時間半のクラス活動タイム。A組は「座布団なんでもバスケット」、B組は「他中生の自己紹介クイズ」と「ジェスチャーゲーム」、C組は「ペットボトル落とし」、D組は「なんでもバスケット」、E組も「なんでもバスケット」、F組は「新聞ゲーム」、G組は「有志による出し物」。どのクラスもクラスメイトに対するやさしい空気が流れていてとても楽しそうでした。
盛り沢山の1日目でしたが、明日はどんな日になるのでしょうか。楽しみですね。
2日目
今日も雲ひとつない晴天、お天気に恵まれています。午前7時半から琵琶湖のほとりで礼拝を行い、学年主任の藤本先生から「周りを気遣うことができる人間に」という内容の奨励がありました。
朝食を食べたら部屋の片付けをしてチェックアウト。さすが高校生ともなるとテキパキ、行動がスムーズです。
その後、宿舎から歩いて数分のバーベキューエリアへ。このオリエンテーションのメインイベントとも言える飯盒炊爨とカレー作りが始まりました。太い薪に直接マッチの火を近づけたって着火しません。しおりの説明を読み返して、目にしみる煙や舞い上がる灰に四苦八苦しながら火を起こしました。
普段は控えめな人が勇敢に炎に立ち向かっていたり、意外な人がさりげなく洗い物をしてくれていたり、涙をボロボロ流しながら玉ねぎを切り続ける人がいたり、普段の学校生活では気づけなかったかも知れないお互いの一面がたくさん見られました。
食後の片付けも協力して行って、班別カレー作りは終了。終わった後には「飯盒炊飯が一番仲良くなった!」なんて声も聞こえてきたくらい、濃密な時間を過ごせたようです。
京都への帰り道には、彦根の城下町を小一時間散策。すき焼き、カレーと続いて甘いものに飢えていたのでしょうか、ソフトクリーム屋さんが大繁盛でした。
そして楽しい時間はあっという間に過ぎ、午後4時半に京都駅にて流れ解散。2日間大きなトラブルもなく、先生たちが予定していた行程は無事すべて終えられました。あとは、生徒の皆さんが校祖・新島襄の志を理解し、実り多い高校生活が送れることを祈るばかりです。
今夜はゆっくり休んで、明日からまた学業に課外活動に精一杯励んでください。お疲れ様でした。
高校1年生のオリエンテーションは16:30頃京都駅に到着、無事解散しました。